伊豆大島文学・紀行集情報
        

 東京都大島町が文化事業として明治後期から伊豆大島を訪れて絵画作品や詩歌小説紀行記などを書き(描き)残した多くの芸術家たちの作品を4巻シリーズとして出版。当HP管理者の藤井工房藤井虎雄が大島町からの委託を受けた編集員です。何かありましたら照会ください。
                             qqxt3tz9k@room.ocn.ne.jp

第1巻 詩歌編 2017.3月発行 印刷 株式会社夢の友出版 

第2巻 小説編 2018.3月発行 印刷 株式会社夢の友出版

第3巻 紀行記編 2019.3月発行 印刷 株式会社夢の友出版

第4巻 絵画編 2020.3月発行 印刷 株式会社夢の友出版 

  4巻の目次リスト(収録作品)にリンク

 大島ゆかりの画家  画家の資料  画家の足跡をたどる
 画家の作品リスト  文人たちの作品リスト  大島文学散策(時得孝良著)
 伊豆大島文学・紀行集情報
  (大島町文化事業)
   

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 4巻シリーズ発刊に関する記事  

2017.5.8 大島町「詩歌編」を発刊 東京七島新聞

2017.5.28 注目される二冊  東京七島新聞「奔流欄」

2017.10.8 編集にあたり 藤井工房藤井虎雄 東京七島新聞掲載

2017.11.18 あんこ人形と椿の花びら染め 川口裕二 三重大学特任教授 東京七            島新聞掲載

2018.1.8 椿と樫の木1 川口裕二 三重大学特任教授 七島新聞掲載

2018.1.18 椿と樫の木2 川口裕二 七島新聞掲載

2018.5.18 小説編発刊 七島新聞社  ・小説編発刊によせて 編集員 藤井虎雄

2019.5.8 三巻目紀行記編発刊 七島新聞

2019.5.28 壮大な言葉のアンソロジー 川口裕二 三重大学社会連携特任教授 七           島新聞掲載

2020.7.9 4巻シリーズついに完結 編集委員藤井虎雄 七島新聞掲載

2020.8.8 絵画編を読む 川口裕二 エッセイスト 七島新聞掲載

⑫2021.2.14 画家たちの伊豆大島(上)1 和田三造・中村つね 
                     (上)2 坂本繁二郎・森田恒友・保田龍門

      2.21 画家たちの伊豆大島(下)1 不染鉄・木村五郎 
                    (下)2 伊東深水・藤井達吉  
                             日本経済新聞 美の粋に掲載

2021.3月 大島が舞台の文学・絵画を後世へ 「伊豆大島文学・紀行集」全四巻を刊行         大島町教育委員会岩崎薫  日本離島センター「しま」3月号掲載

2021.3月「画家と画家を迎えた大島の足跡(私論)」藤井工房藤井虎雄著 自費出版

目次
和田三造① 1ページ 和田三造② 2 
坂本繫二郎 森田恒友① 4 坂本繫二郎 森田恒友②
素木志しづ・上野山清貢 5  
中村彝(つね) 6 中村彝・保田龍門① 7
 補足 蒸風呂へ行く芸術家たち  8 
中村彝・保田龍門② 10 補足 中村彝と角野伴治郎 補足 中村彝 
東郷青児 12 補足 藤田嗣治 14 伊東深水 15 村山槐多 16 
藤井達吉 16 
不染鉄 17 不染鉄と加藤淘稜  18 補足 不染鉄・村山槐多 19 
石井柏亭とロシアの画家 20 ブルリュークが泊まった宿 21 南洋諸島まで出かけた画家たち  補足 南洋諸島の足跡 22 
芸術家と島人の橋渡し 大橋清 23
日本美術院の彫刻家木村五郎 
藤井重丸と木村五郎(あんこ人形) 24  
補足 彫刻家木村五郎の大島作品  
補足 大島を作品にした彫刻家木村五郎 25 
補足 加藤淘稜・木彫人形(水汲み)  補足 加藤淘稜 
池島清の遺作集は半分が大島作品だっ
三原山地蔵尊(木村武山と中村不折) 31 補足 三原山登山道五合目の三原山地蔵尊 32永田米太郎は風俗風物を版画で描く 
貼り絵の山下清・日本のゴッホ長谷川利行 34 補足 つげ義春 35 
大島生まれの洋画家中出那智子 36 
牙彫の技を生かした長島定一 38 補足 中出那智子の支え 40 
<付録1>フラッシュアップ-中出那智子 2007年8月 43 
<付録2>「伊豆大島文学・紀行集4巻組」編集にあたり 日本近代文学館報2021年7月号伊豆大島藤井工房藤井虎雄 47
 

 

2021.7.15 「伊豆大島文学・紀行集」編集にあたり 藤井工房代表藤井虎雄 日本            近代文学館館報掲載

 東京七島新聞投稿の記事 平成29(2017)年10月8日号(ワード文で再掲)

 
「伊豆大島文学・紀行集」の編集にあたり   藤井工房 藤井虎雄 

私は昭和初期に島娘(あんこ)姿を作品にしたり大島で島人にあんこ人形彫刻を指導した若き彫刻家に興味を持ち20数年調査をしてきました。国会図書館や美術館などに出向き彫刻家の資料を探して見ると、大正期から戦前くらいまでの美術雑誌には「多くの画家たちが描いた大島作品」が紹介されていました。「大島紀行・見聞記」なども掲載されていました。

それからは彫刻家の資料に加えて「画家の大島作品」もデーターとして集めてきました。

今回の文学・紀行集の資料提供と資料編集を一緒にしている時得孝良氏(元大島町文化財保護審議会委員)は私が図書館通いを始める20数年も前、今からざっと50年前から文人墨客の資料の掘り起こしをライフワークとされてきました。知り合う機会を得て合流してからは私も文人作品調査に加わり今に至っています。

近年相次いで永眠された大島の郷土史家たちの蔵書を見せていただく機会がありましたが、どの方の書架にも同じような大島を扱った本が並べられていました、島の貴重な財産だと思われて研究されてきたに違いありません。

また、昭和初期の「島の新聞」にも大島研究資料や大島図書館などの見出しで「大島を紹介する文献や文芸」を精力的に載せていました。

こうした島の先人達から忘れ去られることなく現代まで受け継がれてきた文人墨客の資料と新しい発見をひとつにまとめ、出版したいから手伝ってほしいと大島町から頼まれて編集に携わっています。今春ようやく第1巻詩歌編が発刊されました、140人近い文人の作品が収録されています。これから「小説編」「随筆・紀行記編」「画家編」と継続して発行される予定です。

このような貴重な資料がシリーズで大島町から出版されることは嬉しいことです。後世に対しても約100年あまりの資料引継ぎが確実にでき、ひとつの区切りになろうかと思います。

第2巻小説編には、藤森成吉や三島由紀夫、林芙美子、石川達三、吉行淳之介、笹沢佐保や大島ゆかりの青山光二など文人21名の大島作品が収録される予定です。長編も含まれるので700ページを越すものと予想されます。

第3巻は80数名の紀行記が掲載される予定です、誌面の都合により「大島の生活と暮らし」に係る著述を優先して載せたいと考えています。

大島を描き残した画家は伊東深水・棟方志功・東郷青児など170名もおり、出来るだけ絵画作品はカラーで掲載できればと思っています。画家の紀行記や「大島へ行って絵が変わった」というエピソードなども掲載する予定です。

島の先輩方から引継がれてきたこれらの宝物をどう生かすことができるか、多くの人の思いがあれば作品はより輝くことになるのだろうと思います。大島町では新図書館や郷土資料館の建設計画などが進んでいるようです、もし郷土の資料室のような場所がどこかに確保されるのであれば、作品集に収録された芸術家の資料や都合で収録できなかった作品資料を望まれれば提供しようと思っています。また、大島町でも教育や観光の関係者が積極的に「大島を書いた(描いた)芸術家」のことを広め伝えてもらえることを願いつつこれからも編集を続けて行きます。

一緒に編集委員をしている時得氏は、大島を訪れた文人墨客の作品収集と島での足跡を調べあげて独自の「大島文学散策」として発表してきました。大島町の冊子発刊を契機に50年分の切り口の異なる文学散策資料を再編集して自費出版しようとされています。

伊豆大島文学・紀行集4巻組と文学散策が揃えば「文人墨客の足跡」が鮮明になり伊豆大島がどういう島なのか、これからどう進んでゆくべきか、膨大な作品群を生かす道はあるのか、などいろいろあぶりだされることが期待できます。

伊豆大島と縁の深い島々や在京の方々にもぜひ興味を持って読んでいただければ幸いです。

 
 
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