海のめぐみ
            
 
海のめぐみをいただく(番外編) 
 伊豆大島は太平洋の孤島ではありませんが海に囲まれた小さな島です。
 ただ海に囲まれて暮らしている、それだけでは潮の香りはしても海のめぐみは手に入りません、海の中がどうなっているのか、どこに何が居るのか、まず居場所の推理からはじまります。
 大島に暮らして70年あまり経ちます、ねらいを定めて生き物たち、知恵比べして得る「海の美味・海のめぐみ」を紹介したいと思います。手に入れたいのは食べたいから、ただそれだけ 狩猟民族 の末裔です。
 狙いは「舞鯛(ブダイ)」ブダイ釣りのエサになるマガニ(ショウジンガニ)」「エビラッコ(イソスジエビ)」「磯ノ海草 ハンバ・ノリ」それと「海のギャング」が私にとっての海の恵みです。工房には「海のめぐみの痕跡」はまったくありません、お店の番外編です。
 
      海の美味・海のめぐみ 私の 生きる活力 です
          
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 年代は平成ですです

27.2月7日更新

 
例年だとすっかり成長した海藻の「ハンバ」が口に入る頃ですが、私がいつも通う磯にはまだ摘まめるほどに成長したものは見つけられません。
12月から荒れた日が多く海も大荒れでしたから期待していたのですが、成長には水温が関係しているようで、これまで17度前後と暖かいので、もっと下がらないと成長が進まないと聞きました。
簡単単純じゃないよ自然界は、ということです。

最近の休館日は運悪く天候が安定せず、あれからまだ裏磯には行けていません。水温が高くて安定しているとすれば、ブダイも活性良く動き回っていると思われます。
ウズウズしていますが、しょうがありません。

         


26.11月23日更新
 伊豆大島・今年もブダイ釣りのシーズン到来

 まだ大島は秋の終わりの感じでそんなに寒くはありません。もう少し寒くなるといよいよシーズンスタートです。

エサのカニ「大島ではマガニというが、一般的にはショウジンガニ」を自分で磯に採りに行きます。
浮き釣でたくさん釣る人がいますが、私はテグスにハリを三本付けて採ったカニの胴体を半分にして一番上のハリにつけ、下の二本には足を一本ずつ付けます。身は魚寄せです、大体一番下のハリに掛ります。
一番下におもりを付けて投げる「ぶっこみつり」です。

     今年の目標は「フタケタの大漁・新記録11匹をめざす」です 3月までが私のシーズンです 

 

25.7月28日更新

 
泊まりがけでお客さんが見えたので、大島の海のめぐみを食べてもらいました。2泊目は「タカベの塩焼き」、島めぐみを満喫してもらいました。健康を考えた我が家のルールは、揚げ物は月に一回にしよう、ですが、暗黙のルールなので強制力はありません。揚げ物一番は「かきフライ」2番「トンカツ」「エビのかき揚げ」ですね。

 

25.7月16日更新


 夏の海の定番といえば たかべ に メッカリ ちょうど息子家族が帰省していたので 大きなたかべを焼いて食べました。滅多に食べられない「神津島産の大きなたかべです」頭からしっぽの先まで20センチ近くある大物です。
 息子は大波に中、禁漁区ではない場所で潜ってメッカリを少し採ってきました、貝の大きさの割に身が締まった太った貝でした、栄養のいい磯にいたのでしょう、シンプルに茹でて醤油でいただきました白いところは内臓です、取って身だけ食べる人がいますが、私は内臓の苦みが好きです。
大島の海は禁漁区が設定されています。遊び程度なら誰でも潜れます、潜りが達者ならメッカリ・まがに・なまこなど見つけることができます


 最近は黒潮が南に下がっているせいか網にかかりにくいようです         湯がいて殻から取り出した
 

25.3月13日更新

 
最盛期はこんな感じでした 島のり干しです この時は天気が悪く藤井工房2階はいっとき乾し場に変身です
 右端写真の左は正統派の島のり 光ってます 右は長く伸びたノリを手でむしり取ってきて干した「ラッパのり」
 ラッパのりはおむすびがお勧めです もう冬のノリのシーズンは終わりです 多くを学んだので次のシーズンが また楽しみです。
 ブダイ釣りはカニのエサが採れず(大潮だった海が荒れてしまってゲットできず)しばらくお休みです。

  

25.3月1日更新 今週も半日磯へ行きました
(2月28日休館日)

 まだ興奮さめやらぬ泉津の同じ磯へ出かけてきました。ブダイは「舞鯛」と書きます、字のとおりで海でヒラヒラと舞っている魚、群れて踊る魚なのでまだそこに何匹も留まっているのではないかと、夢よもう一度です。
 取らぬ狸の皮算用・・(こうして料理しよう・だれに送ってやろう、冷凍庫に入るかな などと)しながら磯に到着です。先週より波が高くて条件はよくなかったです。

 

25.2月14日更新 伊豆大島海のめぐみ 大漁です 

 念願の一日ふたけたの10枚釣りがついに実現しました それも10時からはじめて3時で制覇です
たぶんこれまでの最高は8枚だったと思います、冬のブダイ釣り歴は20年を越しますがはじめての体験です。

   
 
大小混ざって確かに10匹いました 記念の写真です
  

25.2月14日更新  海の日三昧

 
毎週木曜は休館日です
 風もなく穏やかな日和です 今夜はいつもお世話になっているパソコンの先生と生徒が2人、3人集まって藤井工房で一杯会です
 何とかブダイの刺身を食卓に、そう思っていつもの裏磯に出かけました、欲を出しての釣りの結果やいかに。
 予定より宴会が早く始まったのでブダイのお刺身は間に合わず、姿だけ見て貰いました。
 本日のメニューは 炭火焼きの島ノリ、エビラッコとイカとさつまいもと絹さやのかき揚げ、アシタボとハンバ醤油炒めなど、何とも楽しいひとときでした 当然の二日酔いです
 四方を海に囲まれた大島ならではの身近な海の恵み、まあ言ってみればイケスに囲まれた島の豊かなめぐみ、これが最高のつまみでもありもてなしの一品です。



 
 

25.2月13日更新

 島海苔採りは魚釣りと違って必ず収穫があるので確実なめぐみです、行こうと思えば手にはいるわけです。まだ大潮の前ですが昨夜磯に行ってノリをかじってきました、帰りにはミゾレ交じりの雨が降っていました。けっこう岩場を歩くので汗をかくくらいです。
 今朝3回目のノリ干しに挑戦です 朝早く干して一日で干しきると光沢や香りが良いと聞きます。

 下処理は ・ノリを洗い貝や石を除く  ・長いのではさみと包丁で小さくする



 
 25.1月24日更新

 釣りエサのカニを採ったり海藻のハンバを採ったりブダイ釣りでよく冬の磯に行きます。

今まではまったく興味がなかった「海苔採り」に初めてチャレンジしました。それは久しぶりに食べた島海苔が香ばしくてうまかったこと、偉く高値で売っていること、磯に沢山ノリが付いていること、家族に食べさせてやりたい、その思いから、それと道具を従兄が一式持っていることがわかったからです。
まったく初めてでしたが、何とか第一回目の「島ノリ作り体験」で完成です。

わかったこと 採ったら日を置かずに翌朝漉いて干してなるべく一日で乾かせば光った旨いノリができること・細かく刻んでから何度も水洗いしないこと、香りが流れてしまう 透かしてみれば向こうが見えるくらいの薄さでいいこと 厚くすると乾きが遅く歯ごたえが堅いこと 学んで2回目に挑戦です 味わい深い冬のめぐみです


 
25.1月6日更新

 去年の冬に「磯釣りデビュー」した知人が舞鯛釣り3度目のチャレンジです。
 1度目は姿を見たものの途中でバレて逃げられ(逃がした魚は大きい だんだん大きくなっていたことでしょう)、2回目は波が高くて「おじさん一匹」、3度目の正直を目指して泉津の笠松に入磯、北風が吹いてきたので波が出ていました、左奥「アシカ根」ではさらしの中メジナ釣り師が2人いました、大きいメジナ釣り上げてました。
 
 いきなり第一投からアタリあり、何とビギナー君はあっさりと念願のブダイを釣り上げてしまいました、竿がこんなに曲がっています、そのはずで家で計ったら950グラムありました、正真正銘「舞鯛のオス」です。
 私の見たい初夢は 「一日に10匹ブダイを釣リあげる」 ですが、それが叶った時以上に今回の知人の一匹は心底嬉しかったです、三度目の正直で手応え充分、根掛かりしたと思ってしまったほどの重さが体感でき、ガイドの役目も果たせて良い一年がスタートです。
 今夜あたり「ベッコウどんぶり」と「麹味噌漬焼」が食卓を飾ることでしょう、よかったよかった。



24.12月29日更新


 イソスジエビ君登場です
 潮の引いたタイトプールにいるイソスジエビを夜の海でゲット、明りの周りに映る30くらいの黒い物体が獲物です 網ですくいます 石や小さなカニなどを取り除き、さつまいもとたまねぎ・きぬさや・にんじん・いかと「かきあげ」にすると最高です 真っ赤に変身です すっかり生息数が減少して貴重品になってしまっています

 冬だけのめぐみ

 「はんば」初物は当方のブログ伊豆大島木村五郎・農民美術資料館日記
12/22 で紹介しています(ここ数日HPが動かせなくなってしまっていたため) 助っ人に見てもらって今日復旧しました 
  


24.12月29日更新


 何とか一匹少し大きめのギャングを捕まえました。
 同好の友が C級クラスのメニューを考えて作ってくれました(私は料理は不得意の部類です)
 三角の小骨 だいぶカットできるようになってきました。寒くなるほど身が締まり旨いに違いない海のギャング
 桜のチップで蒸した「くんせい」と「かばやき」が次のメニューです 
 

             

24.12月5日更新


 昨日ようやく小ぶりと中くらいの大きさの「海のギャングが一度に二匹」ワナに入りました。さっそく叔母さんに教えてもらったように三角の骨をはずして蒲焼き用(島外へ輸出)と塩干しを作りました。簡易魚干し網が今日も活躍です。表の「トラの柄」をみればウツボだとすぐにわかります。
体のあちこちに小骨があって食べにくい魚?(鱗がないから軟体動物でしょうか)だから、全部取るには難儀です、そのつもりで食すればオッケー、焼いて骨まで食べてしまいましょう。
次回採れたら「カバヤキ」「煮付け」メニューに挑戦です、1メートルクラスが掛からないかなー 
 
 
 
24.12月3日更新


 釣ったブダイ(舞鯛と書くが鯛の仲間ではないようです)は 刺身・ベッコウ寿司(島の辛いとうがらし投入)・味噌漬け焼・甘酢あんかけなどがごちそうです。シンプルですが干物も絶品、魚も海のギャングもこれさえあれば安心の網を作ってみました。鳥に取られたりハエが来たりする心配がない装置です、ハンガーに通して竹の棒に掛けただけ、上にも細かな網が張ってあるので侵入者はいないはずです、一番の敵は天気しだいということになります。
 大潮より小潮まわり 引き潮より満ち潮 午後より夜明けから午前中 仕掛けは針3本、一番上は身(半分に切る 足はカット)、下の二本にはカニの足だけを付ける(7割方一番下の針に掛かります) ミチ糸14号 ハリス10号 オモリは35号 これが私のブダイのぶっこみ釣りの仕掛けです。テレビで釣った魚をリリースする場面を見ますが、私は食べたい、冬になると体が要求するから、ただそれだけでもう20年以上磯に通っています。
 


24.11月30日更新


 11月29日は休館日、北風そよそよ少し寒かったですが、桟橋近くで再度挑戦です、27日には結局ブダイは1匹しか釣れませんでしたが、頻繁にアタリがあったので魚はいる、そう思ったからです。
小ぶりながらブダイが5枚、半日だから大漁です。2枚は一日干しに、黒い斑点の魚は石垣鯛、焼いて食す
 
  


24.11月27日更新

 
釣り行き2日目は近場元町桟橋のそばでチャレンジです
2時間いて2匹をゲット、ビギナー釣り師はみごとに「おじさん(赤い色で長いヒゲ)」を釣り上げました、煮付けにして美味しい白身の柔らかい魚です。ブダイは結局小さいのが一匹でした、一日干しておみやげに。よし君またの機会をお楽しみに、3度目の正直に期待しています 
 


24.11月26日更新


 もっと簡単にゲットできるだろうと思っていた「海のギャング」 なかなか大きいのが採れません。もともと骨が多い生物なので解剖・三枚おろし(ベテランのおばさんに弟子入りで)の勉強をしています。真ん中に三角の骨があって難しい、骨格の勉強もしています、まだお料理にはなりませんね。
 ブダイ釣りはお客さんが来島したので24・25日に半日釣り案内しました。
 1日目は千波の横磯、波が高くなってきたので元町の漁港で夕日を見ながら暗くなるまでいましたが、本命は釣れず。2日目は六時起きです。 
 


24.10月31日更新

 
はじめて掛けたギャングの「捕獲器」には何も入っていなかった、まず一敗です。

 もう長く通ってきたカニ採りは凪の海だったので成果ありです、一年ぶりだったので足腰が痛い、岩場は滑るのでけっこう筋肉と体力を使います。
 これだけあれば、釣りに3回行けるエサを確保することが出来ました。大きいのは15センチ


 初回は一勝一敗です
 
 

 
 
左 これで全部です、赤い二匹はもう湯がいて真っ赤に、となりの腹が丸いのがメス、三角がオス
真ん中の写真 は朝のみそ汁、出汁が出て伊勢エビ風味でおいしい、足も食べます
右 小さめのカニは胴と足を離して小分けして冷凍庫に入れて保存、ブダイ釣りのエサになります
11月10日にビギナー釣り師が来島するので、いよいよ私のブダイシーズン到来です 
   

 左は「クソガニ」と呼んでいるイワガニ、生命力があり3日くらいこうして鍋の中でも生きています。私は食べません、まだ水温が高いので大分見かけました、春から秋まで岩場にいます

 前から気になっていたのがどう猛で強い「スベスベマンジュウガニ」です、20年前には目立たなかったこのカニが今はあちこちにおり、いい潮だまりにはマガニの大きいのがいましたが、そこにもスベスベが進出しており、磯の生態系や排水汚染が影響しているような気配です 


24.10月28日更新


 寒くなってきてーズン到来 いよいよ作戦開始です まずは「マガニ」と「海のギャング」の捕獲から

 10月30日は十三夜? その前後は大潮です、春は昼間に大きく海が引きますが、冬場は反対に夜に引きます、寒くなるほど引きます。マガニは夜行性で水たまりや波打ち際でのんびりとエサを食べているので簡単にゲットできます、が、問題は磯が静かなこと、私は島の西側の元町に住んでいるので北風の日がねらい目です、南風だとまったくダメです。夜10時が潮時なのでその前後1時間が勝負です。持ち物は懐中電灯とスカリ(ビニール袋で可)と軍手だけです、沖くほど大きなカニがいます。もう20年近く毎冬通い続ける磯に行きます。

「海のギャング」にはこの捕獲器が一番です、昔は竹で手作りしたそうです。中に魚の頭やアラを入れて投入するだけです。こちらも夜行性なので一晩沈めて明日引き上げにゆきます。
 

 
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